黒豚文庫

四月三十日・日記

朝、起床。気分が優れず、落ち込む。
先日クロネコメール便で取引先へ荷物を送ったのだが、
きちんと届いているのかどうか心配であり、
いささか胃が痛い。どうも郵政だの運送屋だのは苦手である。

鬱屈した気分。

ドロドロとしている。

外は快晴。

布団を干す。

気分は晴れず。朝飯に鮭フレークで飯を掻き込むと、
外出することに決めた。

先日頂いた映画の招待券があることもあり、
久しぶりに劇場へ足を運ぶことに決める。
財布にチケットを入れ、風呂に入り、身なりを整えて出かける。
誰と一緒に行くわけでもないとはいえ、
まがりなりにも取引先の作品。
背筋を伸ばして見るのが礼儀と言うものであろう。

家を出る。

劇場の場所はなんとなく知っている。
上映時間はまるで知らない。

悪い癖だが、私はそう言う細かい事が嫌いである。
適当にのそのそ歩いて出かけ、迷ったら調べればよいし、
上映時間が過ぎていれば次まで待てばよい。

物事は縁によって決まると考える。

縁があれば適当に歩いてもその場に着くし、
縁があれば時間を調べずともきちんと辿り着くのである。
まあ単に調べるのが面倒くさいという事もあるが。

汽車で札幌へ向かう。
上映場所は札幌の中心部から少し離れた位置にある、
大型のショッピングモールである。

完成当時はかなりの賑わいを見せていたのだが、
今見るとデカいだけで客はまばら。

と言うか広すぎてどこで何が売っているのか判然とせず、
観光地なのか商業施設なのか微妙なのが痛い。
ずいぶん昔に来た覚えがあるので、勘を頼りに歩く。

確かなんとなく左。

駅から離れてしばらく行き、
景色がそれっぽいので右折して進むと、
なんと都合の良いことにあっさりと目的地が見えてきた。

劇場に入り、チケットを渡す。

「電撃文庫ムービーフェスティバルですね?12:15分の開演です」

時計をちらと見る。


12:10.


――ぅおい。

縁がありまくるのか逆か知らぬが、かなりのギリギリ具合。
先ほどからの徒歩行程により股間の防波堤は決壊寸前。
若干悩んだ後、急ぎでトイレを済まる。
しかしどうでもいいが小便器に延々と立ち続け、

「はにゃふにゃはにゃ~ふ~にゃ~♪」

と微妙な節回しで歌い続ける変なおっさんは何者か。
目は空を見つめており、股間に添えた手は動こうとしない。
長いにもほどがあると思うのだが、ちと不気味。

飲み物や食事は諦め、急いでシアターへ。
黄金週間のおかげか、客の入りはなかなか。

中段・後段の見やすい席はほぼ埋まっており、
客層は若い男女、男に若干偏り気味。

女性だけのグループも居たようだが、暗いので判別不能。
狭いのは苦手なので、空席が目立つ前列に陣取る。

長いCMを経て、映画が始まる。
アニメ作品の三本立て、45分程度だろうか?
さすがに劇場で見ると音がよく、
普段ほとんどアニメを観ない私でも「ほう」と唸るものもある。

感想は以下の通り。

灼眼のシャナ
 さすがに先鋒を務めるだけのことはあり、映像が綺麗。
 ないすばでーのおねーさんが変身熊男。ふもっふ。
 内容的には原作一巻あたりの内容をダイジェストにし、
 かつオリジナルの展開も織り交ぜたもの。
 ヒロインが着換えるので主人公が押入れに隠れ、
 ふすまを隔てて会話するシーンがありましたが、
 しっかり隙間を開けているブレイバーっぷりに感心。
 全編通して映像のクオリティが高く、
 挿入されたオリジナル部分も納得がいく面白さ。

キノの旅
 シャナに比べると少し短い印象を受けた。
 原作の内容にほぼ忠実なようである。
 荒野を走るバイクのイメージ、清潔な大都市の環境、
 舞台の設定に魅力と面白さを感じる。
 主人公のスタンスは最初から最後まで傍観者のままで、
 彼女たちが何かをすることはない。
 彼女たちが入ってくることで、閉塞した世界の住人が、
 勝手に自分たちの意思で動き始め、結果物語が動く。
 読者(視聴者)もまた主人公、
 即ち傍観者の視点で世界を観る。
 主人公は何も解決しないし、何もしない。
 それをするべきは世界の住人だ、と理解はできるが、
 ちょっと釈然としないものが残る。
 だがその奇妙な読後感こそ、
 著者やスタッフが与えたかったものなのかな……と思うと、
 何となく悔しくもあった。

いぬかみっ!
 三作中原作破壊が最も激しい作品。
 これでもかと出てくる女性キャラクターがあっさり脱ぎ、
 主人公に到っては原作だと頑なに〝変態〟であることを否定し、
 結果として変態行為を行うことはあっても、
 成り行きの結果であり、止むを得ない不可抗力……
 という場合が多かったのだが、
 映画版だと見事にその点が吹っ切れている。
 あたかも悟りを開いた仏陀の如し。
 迷わずパンツまで公道で脱ぎ捨てる露出の様よ。
 と言うかアニメ作品で股間にぞうさん。色々すげえ。
 色々な意味で奇襲を喰らい、三作品では一番笑いました。
 
 と言うか主人公の「俺は変態じゃない」って、
 お笑い芸人の「押すなよ!絶対押すなよ!」とほぼ同じと
 考えればよいのだなぁ、と了解する。

映画鑑賞後、古本屋に寄って帰宅。
人ごみに揉まれたせいか若干疲労していたので、
早めに眠ることにする。

ぐう。
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by suganumas | 2007-05-01 16:10 | 日々の雑記

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